在宅ワークに小型プリンターは必要?たまに印刷する人の選び方

在宅ワークで印刷する機会は月に数回。それでも必要なときは急ぎがち、というのがプリンター選びを悩ましくしています。使わない期間が長いほど不利になるインクジェットと、放置に強いモノクロレーザーの違いを整理し、モバイルタイプも含めた3タイプの選び分け、ランニングコスト、設置サイズ、そして「買わずにコンビニで済ます」判断まで、購入前に見ておきたい点をまとめました。
結論:印刷の頻度を数えてから、置くかどうかを決める
小型プリンターは、印刷の頻度によって最適解が変わる道具だと思います。月に何度も刷るならインクジェット複合機、たまにしか刷らないけれど急ぎがちならモノクロレーザー、そもそも年に数回ならコンビニ印刷で足りることもあります。とくに使わない期間が長い人ほど、目詰まりの心配がないレーザーのほうが結果的に手間が少ない印象です。本体価格ではなく、消耗品と置き場所まで含めて考えると、判断がぶれにくくなる気がします。
スペック比較表
商品ごとに公開されている仕様項目が異なるため、該当情報がないセルは「-」で表示しています。
こんにちは。OptiGearの齋藤です。
在宅で仕事をしていると、忘れたころに「今すぐ紙が要る」場面がやってきます。契約書に押印して返送する、役所の申請書を書いて郵送する、封筒の宛名を刷る。頻度でいえば月に数回、少ない月はゼロです。それなのに、必要になるときはたいてい急いでいます。
この「めったに使わないのに、使うときは急ぎ」という性質が、プリンター選びをややこしくしていると感じます。毎日刷る人なら選択は簡単なのですが、たまにしか刷らない人ほど、方式の違いが効いてくるところがあります。
今回は、小型プリンターを買うかどうかの判断から、レーザーとインクジェットの違い、3タイプの選び分けまでを順番に整理していきます。

そもそも家に一台必要か、から考える
先に身も蓋もない話をすると、印刷が年に数回ならコンビニ印刷で足りることが多いです。ネットワークプリントのサービスを使えば、スマホやPCからデータを送って、店頭で出力できます。本体も置き場所も消耗品も要りません。
それでも家に置く価値が出てくるのは、次のような場合だと思います。締め切り直前に刷り直しが起きる、押印して即日投函したい、家族分の書類がまとまって出る、外に出せない内容を扱う。要するに、往復の時間と気持ちの負担が積み重なる人です。
僕の場合は、深夜に「明日の朝いちで郵送」と気づく回数が年に何度かあって、それが決め手になりました。逆にいえば、そういう場面が思い浮かばないなら、無理に置かなくてもいいのかもしれません。買わない選択も、選択肢のひとつとして残しておくのが公平だと思います。
インクジェットとレーザー、たまに印刷するなら
家庭用プリンターの方式は、大きく2つに分かれます。ここを押さえておくと、後の判断がぐっと楽になります。

インクジェットは、液体のインクをノズルから吹き付けて紙に乗せる方式です。カラーや写真がきれいで、本体も比較的安く小さめです。ただ、液体を細いノズルから出す都合上、長く使わないとインクが乾いて目詰まりを起こしやすいという弱点があります。それを防ぐため、機種によっては自動でクリーニング(ヘッド洗浄)を行い、そのたびにインクを少しずつ使います。
レーザーは、粉状のトナーを熱で紙に定着させる方式です。粉なので乾く心配がなく、数か月ぶりに電源を入れてもそのまま刷れることが多いです。文字がにじみにくく、印刷も速め。一方で写真やカラーの表現はインクジェットに譲りますし、本体は大きく重くなりがちです。
正直、最初はここを軽く見ていました。安さと多機能につられてインクジェット複合機を選んだのですが、数か月ほど印刷の機会がない時期があり、久しぶりに刷ったら線がかすれていました。クリーニングを何度か回して直りはしたものの、そのぶんインクは減っています。使っていないのに減るのか、と少し驚いた記憶があります。使用頻度が低い人ほどレーザーが向く、というのは、この体験で腑に落ちました。
小型プリンターの3タイプ
用途で分けると、候補は3つに整理できます。
まず、モノクロレーザータイプです。文字中心の書類と宛名が主な用途で、長く放置しても目詰まりを気にしなくていいのが強みです。たまにしか印刷しない在宅ワーカーには、いちばん扱いやすい選択肢だと思います。今回の中で基準に据えるならこのタイプです。難点は本体のサイズで、置き場所は先に決めておいたほうがいいです。
次に、インクジェット複合機タイプです。印刷だけでなくコピーとスキャンも一台でまかなえます。子どもの写真や年賀状も刷る、月に数回以上は必ず使う、という人ならこちらが便利です。使う頻度が保てるなら、目詰まりの弱点はかなり薄まります。
最後に、モバイル・コンパクトタイプです。薄型で、使うときだけ引き出して使えます。バッテリーを内蔵し、外出先で印刷できる製品もあります。机が狭い人や、枚数を刷らない人向けです。ただし印刷速度は控えめで、専用の用紙やインクが必要な製品では1枚あたりの単価が上がることがあります。
選ぶ前に確認したい5つのポイント
商品ページを見比べる前に、次の5点を決めておくと迷いにくくなります。

- 印刷の頻度(月に何回か、ゼロの月があるか)
- カラーや写真が要るか(要らなければモノクロで十分)
- 設置スペースと重さ(給紙・排紙の余白も含めて)
- 無線LANとスマホ印刷への対応
- 消耗品の価格と入手しやすさ
見落としやすいのが3番です。カタログの寸法は本体だけの数字で、実際には用紙を差す後ろ側と、出てくる前側にすき間が要ります。天板ぎりぎりに置くと、給紙トレイを開いた瞬間に壁に当たります。買う前に、紙の通り道まで含めて置き場所を測っておくと安心です。
4番は、いまはほとんどの機種が対応していますが、対応の中身に差があります。スマホの写真アプリから直接送れるか、PDFをそのまま刷れるか、専用アプリが必要か。使う端末で試せる範囲を確認しておくと、後の手間が変わります。
本体価格より、消耗品で考える
プリンターは、本体が安い製品ほど消耗品で回収する設計になっていることがあります。だから本体価格だけで比べると、あとで印象が変わりやすいです。
見るべきは、交換用のインクやトナー1本の価格と、それで何枚刷れるか(印刷可能枚数)です。この2つが分かれば、おおまかな1枚あたりのコストが見えてきます。一般には、モノクロの文字書類ならレーザーのほうが1枚あたりを抑えやすい傾向があります。もっとも製品差が大きいので、候補が絞れた段階で実際の数字を見比べるのが確実です。
もうひとつ、大容量インクタンク搭載の機種という選択肢もあります。本体は高めですが、インクのボトルを補充して使う設計で、たくさん刷る人ほど有利になります。逆に、あまり刷らない人が選ぶと本体価格を回収しきれないかもしれません。ここでも、判断の軸は頻度です。
置き場所と音の話
意外と後から効いてくるのが、置き場所と音です。
レーザーは印刷時に定着用の熱を使うため、動き出しの音と、瞬間的な消費電力がそれなりにあります。深夜に静かな部屋で刷ると、思ったより響くことがあります。オンライン会議中に家族が印刷を始めると、マイクが拾うこともあり得ます。寝室と兼用の作業部屋なら、少し離した場所に置くのが無難だと思います。
サイズの面では、机の上に無理やり載せるより、ワゴンや棚の一段を割り当てるほうが結局は快適です。プリンターは常に触る機器ではないので、手の届く一等地に置く必要はありません。机の作業スペースを守るという意味では、モニター台やキーボードトレイで天板を整理するのと同じ発想が使えます。
印刷しない方向の選択肢もある
プリンターの話をしておいて何ですが、印刷そのものを減らす方向も検討する価値があります。
電子帳簿保存法の改正により、メールやWebで受け取った請求書などの電子取引データは、電子データのまま保存することが原則となりました。つまり「届いたPDFを印刷して紙で保管する」という運用は、それだけでは要件を満たさない場面が出てきます。詳しい条件は国税庁の案内を確認していただきたいのですが、少なくとも「保存のために刷る」必要性は以前より減っている、といえそうです。
役割で分けて考えると整理しやすいです。すでにある紙をデータに変えるのはドキュメントスキャナー、これから書く一時的なメモを紙なしにするのが電子メモパッド、そしてどうしても紙でなければ成立しないものを紙にするのがプリンターです。この3つを混ぜて考えると、どれも中途半端になりがちな気がします。
向いている人、コンビニで十分な人
小型プリンターが向くのは、押印や郵送を伴う書類が定期的に出る人、締め切り前に刷り直しが起きる人、外に持ち出せない内容を扱う人です。急ぎの場面が年に数回でもあるなら、家に一台あると気持ちの余裕が変わります。
反対に、印刷が本当に年に一、二回で、内容も持ち出して問題ないものなら、コンビニ印刷で十分だと思います。本体の置き場所も、消耗品の管理も要りません。使わないプリンターは、置いているだけで少しずつ機嫌を損ねていく道具でもあります。
どちらが正しいという話ではなく、自分の印刷頻度を一度数えてみることが、いちばんの近道だと思います。
よくある疑問
Q. たまにしか印刷しません。どちらの方式がいいですか。 A. 使わない期間が長いなら、目詰まりの心配が少ないモノクロレーザーが扱いやすいと思います。写真やカラーも刷るなら、インクジェットを月に一度は動かす前提で選ぶのが無難です。
Q. インクジェットの目詰まりは防げますか。 A. 定期的に印刷するのがいちばん確実だといわれています。長期間使わない予定があるなら、月に一度テスト印刷をする、といった運用にしておくと安心かもしれません。
Q. モノクロレーザーでカラー印刷はできますか。 A. できません。カラーが必要な機会があるなら、カラーレーザーかインクジェットを選ぶか、その分だけコンビニ印刷を併用する方法もあります。
Q. スマホから直接印刷できますか。 A. 無線LAN対応の機種なら、メーカーのアプリやOSの印刷機能から刷れる製品が多いです。ただし対応の範囲は製品ごとに違うため、購入前に仕様を確認してください。
参考資料・引用元
- 国税庁: 電子帳簿保存法関係
確認日: 2026.07.15
- ブラザー: プリンター・複合機 製品情報
確認日: 2026.07.15
- キヤノン: レーザープリンター 製品情報
確認日: 2026.07.15
- エプソン: カラリオ(インクジェットプリンター)製品情報
確認日: 2026.07.15
総合おすすめモデル
モノクロレーザータイプ
製品により異なる 〜
- 長く放置しても目詰まりの心配が少ない
- 文字がにじみにくく速い
- 1枚あたりのコストを抑えやすい
- 写真印刷やカラーは苦手
- 本体が大きく重くなりがち

この記事を書いた人
齋藤雅人 LEXIA 代表 / OptiGear 編集長
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WEB制作事業「LEXIA」代表。エンジニアとして長時間のデスクワークをこなす中で、作業環境への投資がいかに生産性と健康に直結するかを痛感。Google・HubSpot・IBM等の認定資格を複数保有。実体験と客観的なデータに基づき、本当に価値のあるガジェットやデスク周辺機器だけを厳選して発信しています。
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